007:敦子IV 〜ホット・ホワイト・クリスマス〜



「いってきまーす」
 玄関を出て、マフラーを巻きながら空を見上げた。一面、灰色の雲。すごく低い。今にも雪が降り出しそう。
 東京じゃ、ちょっと雪が降っただけで電車が止まったり滑って転んで救急車で運ばれる人がいっぱい出たりするのに、今日だけは雪が降るのを歓迎してるんだもんな。変なの。
 今日は、クリスマス・イブ。
 毎年この日はワクワクするんだけど、今年は……ワクワクしてるのかどうか、よく分からない。
 実は、同じクラスの女子にクリスマスパーティーに招待されていて、今そいつの家に向かっているところ。
 実のところ、僕とそいつは友達でもなんでもない。
 僕を招待したのは、里帆だ。敦子の大親友。
 里帆の家なんて、先月敦子に連れていかれたのが初めてだ。道なんかロクに覚えてない。コートのポケットから「招待状」を引っ張り出して、道を確かめる。すごく立派な招待状だ。ノートの切れっ端に汚い字で殴り書きした文面と、大ざっぱな地図。しょうたいじょう、だって。「招待」ぐらい漢字で書けよ。
「あたしとあっこは無二の親友で遠い親戚で家族ぐるみの付き合いなんだから、あっこをクリスマスパーティーに招待するのは当たり前。毎年、どちらかの家で一緒にクリスマスやってたんだから。
 そんで、あっこって月に一度はるばる尾野を訪ねてきてデートしてるんでしょ? だったら尾野もパーティーに呼んじゃえば一石二鳥じゃない」
というのが里帆の言い分だった。
 里帆と敦子にとっては一石二鳥かも知れないけど、僕にとっては別にいいことなんかない。敦子が月に一回のペースで僕に会いに来るのは向こうが勝手に押しかけてきてるだけだし、里帆の家なんて別に行きたいとも思わない。
 思わない……はずなんだけど。
 でも、僕は里帆の家に向かっている。
 せっかく生まれて初めてパーティーに招待されたんだし、顔ぐらい出さないと悪いよな。
 べっ別に、敦子に会えるからじゃないぞ!


 居間に入ると、ちひろがコタツに入っていた。
「あ、和矢くん……」
「お、おう」
 ぎこちないアイサツ。夏休みに川で敦子と水遊びしてるところを見られたんだよな、こいつに。
 いや、もっと正確に言えば、僕と敦子がエッチしてるところを……。
「コタツにでもあたっててよ。今いいもの持ってくるから」
 僕とちひろの間の気まずい空気に気付いているのかいないのか、里帆はそう言って出ていってしまった。
 突っ立ってるわけにもいかないので、仕方なくコタツに足を入れた。
 里帆のお母さんがごちそうとケーキを買って帰ってくるのは夕方。ピザが届くのも夕方。やっぱり、夕方にならないとパーティー始められないじゃないか。なんでこんな早い時間に呼ばれたのか、分かんない。里帆のやつ、時間つぶしにゲームでも持ってくるのかな?
「お待たせしました〜」
 なんとなく黙りこくったまま三人でコタツに入っていると、里帆が戻ってきた。手に持っているのは、8ミリのビデオカメラ。テレビの下の大きいビデオデッキにケーブルでつないで、テープを入れて、巻き戻し。
 いったい、何を見せる気なんだ……?
「あたしもまだ見てないのよ。すっごく楽しみ〜」
 里帆がよく分からないことを言う。
 巻き戻しが終わって、再生。テレビの画面に映ったのは、どこかの部屋の中。
 何が始まるんだろう……と思って見てたけど、何も始まらない。ただ部屋の中が映っているだけ。
 あれ? この部屋、なんか見覚えが……。
 里帆が、ビデオをピクチャーサーチにした。かなり(二、三十分ぐらい)送ったところで、ようやく人間が画面に出てきた。
 僕は、思わず息を飲んだ。
 敦子が、両手で口を覆った。
 画面に映っているのは……僕と敦子だった。


 思い出した。
 ビデオに映っているこの部屋は、里帆の部屋だ。この家の二階の。敦子が先月来た時に、「里帆が貸してくれたの」とか言って連れて来られた。
 僕と敦子は、そこで、その、デート……した。早い話が、エッチした。
 その様子が、どういうわけかこのビデオに映っている。
 僕と敦子が、立ったままキスしてる。敦子の手が下に伸びて、僕のチンチンをズボンの上からギュッと握った。
 敦子がしゃがんで、僕のズボンとパンツを下ろしていく。固くなったチンチンがぶるんと飛び出した。それにちゅっとキスして、ちろちろと舐めて、口にくわえ込む敦子。
「なんだよこれ!?」
「へへー、ビデオカメラ仕掛けといたの。すごーい、バッチリ映ってる」
 里帆の言葉通り、敦子が僕のチンチンをイヤラシイ音を立ててしゃぶる様子がバッチリ映っている。
 もう誰もコタツになんか入ってない。四人とも、テレビにへばりついている。里帆とちひろなんて、目をギラギラと輝かせて見入っている。
「敦子……知ってたの?」
「知らないよ。里帆のやつなーんか企んでるな、という気はしてたけど、まさかここまでやるとはねぇ」
 敦子のやつ、少し赤い顔してるけど別にいやがってない。
「やめろよ!」
 ビデオを止めようとして手を伸ばしたら、里帆はビデオカメラを体の後ろに隠してしまった。
「いーじゃない。減るもんじゃなし♪」
 ニッコリとしながら言いやがる。
「和矢ぁ、別にいいじゃん」
 敦子までそんなことを言う。


「うわ……。セーエキってあんなに飛ぶの!?」
 里帆の言った意味が分からなかった。せーえき?
「せーえき……って、なに?」
「はあ!? あんた、そんなことも知らないでエッチしてたの?」
 おもいっきりバカにされちゃった……。
「だからあ、その……男の子って、おちっ……おちんちんが気持ちよくなると、白いのがピュッて出るんでしょ。それが精液よ」
 そうか、あれって「精液」っていうのか。
 ビデオでは、その精液が垂れている僕のチンチンを敦子が四つん這いになって舐めている。白いヌルヌルで汚れたチンチンを、ぴちゃぴちゃと音を立ててキレイにしていく。
 すぐ側で、ヘンな声がした。エッチする時に敦子が出すような、切ない声。
 僕の横(里帆と反対側)で今まで一言もしゃべらずにじっとビデオを見てたちひろが、ヘンなことをしている。目は今まで通りビデオに釘付けだけど、スカートの中に――いや、直接は見えないけど、多分パンティの中に――手を突っ込んでもぞもぞと動かしている。もう片手で、服の上からおっぱいをギュッと押さえつけている。
「もう、ほんっとにオナニー大好きっ娘なんだから、ちひろってば……」
 里帆の呆れ声も、今のちひろの耳には入ってないと思う。
「んッ……。ふ、うんっ……」
 エッチな声を出しながら、僕と敦子と里帆の目の前でオナニーしてる。学校ではおとなしくて目立たないちひろが、こんなエッチな女の子だったなんて。
 敦子とエッチしてるところをビデオに撮られて、同じクラスの女の子に見られて、その子はいま僕の隣でオナニーしてる。頭がクラクラして、胸が苦しくなってきた。
 胸だけじゃない。チンチンがものすごく固くなって、パンツの中でドクドクしてる。痛くて、苦しい。楽にしたい。
 でも女の子が三人もいるのに。
 でも、チンチン苦しいよう……。
『和矢、気持ちイイ?』
 ビデオの中の敦子が言う。僕のチンチンを舐める時、いつも必ず言う言葉。敦子に舐められる感触を思い出しちゃった。
 もうガマンできない。
 僕はベルトを外して、チャックを下げて、ズボンとパンツをヒザまで下ろして、チンチンを丸出しにした。ギュッと握って、その手を前後に動かし始めた。
「なあに、尾野も? しょうがないわねー男って」
 里帆が心底呆れたように言ったけど、チンチンがずきずきしてガマンできない。それに、ちひろが僕たちの前で堂々とオナニーしてるんだからいいや、っていう気持ちもあった。
「くぅ……んんっ、あんッ……」
『は、ああ、あ……。うッ!』
 ちひろの声と、ビデオの僕の声が重なる。エッチしてる時の自分の声を聞くのってすごく恥ずかしい。目をつぶって、ひたすらチンチンを握った手を動かす。
「はあ……っ」
 突然、僕のでもない、ちひろのでもない声が重なってきた。
 里帆だった。ちひろと同じように、服の上からおっぱいを押さえてる。その手が、動いてる。自分でおっぱいをモミモミしてる。もう片手は、ちひろと違ってスカートの中にもぐってない。でも太ももの上でギュッとこぶしを握って、何かをこらえてるみたいにブルブル震えてる。
 そして、里帆は僕をじっと見ている。
 いや……僕のチンチンをじっと見ている。
 僕は、手を止めて里帆の顔を見た。
 僕に見られていることに気付いて、里帆の顔が真っ赤になった。それでも、目をそらそうとしない。
 そんなに見たいんなら、見せてやるよ……。
 ほとんどヤケクソみたいな気分で、僕はまたチンチンをしごき始めた。
 敦子以外の女の子に見られてる、と思うとすごくコーフンする。敦子に見られるのは別に恥ずかしくないけど。
 僕って、ヘンタイなのかなあ……。
「んっ、あッ……!」
 里帆は、太ももに置いてた手をスカートの中に入れてオナニーを始めた。真っ赤な顔で僕のチンチンをじいっと見つめながら。
 僕のオナニーを見たからそのお返し、なのかな……?
 敦子とならともかく、まさか里帆とちひろとオナニーの見せっこをするなんて。なんでこんな事になっちゃったんだろう……?
 でも、もっともっとスゴイ事になった!
 ビデオの中の敦子は、かなりしつこく僕のチンチンを舐めてる。敦子って、ほんっとチンチン舐めるの好きだもんな。
 なんかちひろがおとなしくなったな、と思ったら、ビデオと僕のチンチンを見比べてる。
 そして、僕の方にヒザでにじって寄ってきて、チンチンに顔をぐぐっと近づけてきた。
 え? まさか、ちひろのやつ、もしかして……?
 チンチンから手を離してみたら……ちひろは、チンチンの先を舌でちろっと舐めた。
「あッ……!!」


『はあん、ああッ! 和矢、和矢ぁ!!』
『敦子、いくよ……いくよっ!』
 ところが!
 いきなり、そこでビデオが終わった。テープはまだ回ってるのに、画面は砂の嵐。音もない。録画が、途中で止まったんだ。
「もう終わりなのぉ?」
 ちひろのやつ、もっと見たかったっていう気分がありありの声だ。
「あちゃ〜」
 里帆が大げさに頭に手をやった。
「このカメラ仕掛ける時に、バッテリー充電しとくの忘れてたのよ。途中でバッテリーが切れちゃったのは分かってたんだけど……。よりによって一番カンジンなところで〜!」
 なにが「カンジンなところ」なんだよ……。
「もうちょっと映ってると思ったのにな〜。尾野、なんであと一分早く出さなかったのよ。おかげで決定的瞬間を撮り損ねたじゃない!」
 隠し撮りしたうえに文句までつけるのかよ……。
 その時、ちひろがおずおずと、でもものすごくとんでもない事を言い出した。
「里帆、じゃあさ、あの……、生で見せてもらおうよ」
 なま!?
 生って……、ここで、目の前で、敦子とエッチしろってことですかあ!?
 ちひろって……、実はこんなやつだったのか……。
 僕の中のちひろのイメージが、ガラガラと音を立てて崩れた。夏休みの時の「わざわざ双眼鏡持ってきてのぞきながらオナニー」を聞いた時からもしかして、とは思ってたけど。
 僕がショックで固まっている間に、敦子はさっさと服を脱いで裸になっていた。思い切りよすぎるよ、敦子……。
「ほらぁ、和矢も脱いで」
「なんならあたしたちが脱がせてあげよっか、尾野〜♪」
 ……もうダメだ。いっか、別に。どうせもうチンチン丸出しになってるんだし。
 服を全部脱ぎ捨てて裸になると、敦子が目の前で四つん這いになっておしりを僕の方に向けた。
「もう準備おっけーだから、思いっ切りずぶって入れてぇ」
 敦子のアソコは、もうトロトロのグショグショになっていた。里帆とちひろみたいにオナニーはしてなかったけど、すごく感じてたんだ。
 ヌルヌルを塗り広げるみたいにして、チンチンの先で敦子の割れ目にそって上下にこすってやる。
 敦子のおしりをつかんで、チンチンを入り口に当てて、ずぶっと入れる……ところで、僕はぴたっと止まった。
 期待に目を輝かせていたギャラリー二人が、変な顔になる。
「どしたの? 一気にずぶっといっちゃ……」
「僕と敦子だけ見られるのって、不公平じゃないか?」
 里帆の言葉をさえぎって、ズビシ! と言ってやった。
「ああん和矢ぁ、早くきてよ……」
「ちょっと待ってな。すぐだよ、すぐ」
 敦子のおねだりをかわして、僕は里帆の顔をじーっと見てやった。
「……分かったわよ」
 里帆は立ち上がって、後ろを向いて服を脱ぎ始めた。続いてちひろも。
 里帆は、僕より背が高いのにおっぱいは小さい。全体的にひょろりと長い感じ。逆に、ちひろは意外におっぱいが大きい。敦子より大きいかな? 地味でおとなしくて目立たない感じなのに。(そのイメージはさっき崩壊したけどね)
「これでいいんでしょ」
 里帆がこっちを向いて言った。両腕でおっぱいとアソコを一生懸命隠してる。ちひろは、裸になってもメガネは外してない。よっぽど見たいんだな。やっぱヘンタイ女だ。
「敦子、いくよ」
「うん、早く入れて……」
 もう一度狙いを定めて、後ろから敦子の中にゆっくりと入れた。敦子のやつ、よっぽど待ち遠しかったらしい。アソコがチンチンにきゅーっと吸いついてきた。
 根元まで突っ込んで、ちょっとストップ。敦子の中は、やわらかくて、ヌルヌルで、熱くて、すごく気持ちいい。
 里帆とちひろは、目を丸くして僕と敦子のつながったところを見つめている。



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この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件等とは関係ありません。


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